社会不適合者
芸術って何なんですかね。
自分はこの春、芸術系の短大生になりました。
まあコロナのせいでまだ学校行ってないんやけどね。Fランやし。
多摩美に行った友達もいるけど、そんな優等生と一緒にしちゃいけん。
今の学校を受けようと思ったのも他に選択肢が無かったけ。何となく普通の勉強はしたくなくて、興味あることがやりたかったんよ。美術とかデザインとかは好きやけん。
学力にもお金にも限りっていうのがあるやん。卒業した後の進路すら決めてない。2年後とか全く想像つかんて。
やけ自分何になりたいんかなーって考えるんよ。
今の時期アホほど暇やん。暇すぎてダルゴナコーヒー作ったんよ。意外と美味しかった。それでも時間が有り余るんよ。
こんなに時間が大量にあるとめちゃくちゃいろんなこと考えるんよ。んで病むんよ。
その『めちゃくちゃいろんなこと』の中の一つが『芸術って何なん?』ってゆーこと。
先に言っとくけど、決してこれは芸術関係の職業の人を軽蔑している訳では無いです。むしろ大きな尊敬の意をもっています。
高校生の頃から芸術とは『人々の生活を豊かにするもの』だと思っとって今もそう思っとんやけど、
それってつまり、芸術とは『人々の生活を豊かにするだけのもの』
つまり『人々の生活に必須ではない』ってことじゃん。芸術って娯楽なんだなっていう…。
動物は絵描かんし写真も撮らんし。面白いなとか綺麗だなとか思うのって人間だけやん。たぶん。
高校生の時に書道やってたけどその時の作品が誰かの役に立った訳ではない。誰かを救った訳でもない。
なんなら自分の作品が人の生活を豊かにしたんかって聞かれても肯定はできん。
今日も暇だから消しゴムはんこ作ったけど、だから何って感じやん。ハンコとか今の時代需要あるんか?
デザインとか、人の生活に必須な芸術もあるかもしれんし、全部が全部そうとは言いきれんけど。
例えば、
極端な話すると、災害が起きた時に
救急救命士の仕事は人の命を助ける。
画家の仕事は人の命を助けない。
まあ被災地の人達を元気づけたりはできるけど、直接的な救助っていうのはできんよね。
ほんとに極端な話やけど。
例えば、
お医者さんとデザイナー。
人の命や健康を最優先に考えた時に需要があるのはお医者さん。
例えば、
車掌さんとアーティスト。
いや車掌さんおらんかったら電車動かんやん。社会回らんくなるし。アーティストのライブも行けんやん。なんてこった。全国の車掌さん駅員さんまじ感謝。
だから、人が安全に生活できるように、社会を回すために仕事してる人って本当に凄いと思うし感謝しないといけないと思う。マジで。ありがとうございます。
自分はそんな責任感強くないし。
今まで12年間過ごしてきたし少なくともあと2年はお世話になる“学校”っていう組織の内側では、自分がちゃんと勉強せんかったら自分の成績が下がるだけ、だったやん。
自分だけの責任。自分の成績が悪くても誰にも迷惑はかからん。
全員で協力して何かしらするよって時も、自分1人が何もせんかったところで絶対誰かが率先して事を進めてくれるんよ。
“学校”の中ではね。外は違うみたい。
仕事を自分で探して自分で考えて動かんといけん。ぼーっとしとったらいけん。常に周りを見ろ。絶対ミスするな。仕事を覚えろ。手際よく。要領よく。ミスしたら周りに迷惑がかかる。評判や売り上げにも影響が出る。
しんどいね。でも働いてお金を貰うってこういうことなんだなって思った。
でもしんどい。バ先飲食店だから自分に向いてないっていうのもあるけどさ、働かんと生きていけんのなら生きていくのやめよっかなって思った。
いやどう考えてもバイトを辞めろって感じやけど、それに関してはまた後で。
人と話すの嫌いだし。怖いし。もう人が怖い。
なんか雇われるの嫌いなんよね。社会不適合者よね。
だからなんか逃げとるっぽいかもしれんけど、自分は自分のアイデアや作品で人の生活を豊かにすることでお金を貰うしか無いんかなって思った。
手先の器用さが唯一の取り柄なんよ。
まだ具体的にどの分野の芸術を生業にするのかも定まってないけど。
しかももう既に世の中には数え切れんほど多くのデザイナー、クリエイターがおって、とてつもなく魅力的で個性的な作品がいっぱいいっぱい出回っとるんだわ。
って考えたら足がすくむよね。
そんな先人達の世界で自分が戦っていけんの?
来た道引き返して社会の為に働いた方が安定したコースを走れるかもね。
でもやっぱり好きなことやりたい。
好きなことやって生活できたら楽しいんだろうか。
自分にも何かあるはずよね。
ほんとに自分がやりたいことで、社会的価値のあるもの。
なんだろうね。
それを2年で見つけるんよ。
頑張る。
私には推しが2人おるんやけど、彼らはそれぞれ自分の好きなことをやって生活しとる。
仕事や生きがいは違えどめちゃくちゃ楽しそうに生きとるんよ。
そんな風になりたいなぁ、とか思っちゃう